「ローンの支払い中に事故した車は廃車・売却できる?」
「なんとかローンの残債を減らす方法はないかな?」
「ローンを一括返済する余裕がないけど、どうすれば?」
ローン返済中の車が事故で全損した場合、残債の支払いや処分方法など上記のような疑問を抱きますよね。
結論からいうと、ローン返済中の車を廃車・売却できるかどうかは、車検証の「所有者」が誰になっているかで決まります。
ディーラーやローン会社でローンを組んだ場合は、所有者はディーラーやローン会社になるのが一般的です。
所有者でなければ車を廃車・売却できないため、原則として残債を返済して所有権解除をおこなう必要があります。
一方、銀行のマイカーローンなどで所有者が自分になっている場合は、ローン返済中でも廃車・売却できます。
この記事では、所有権の確認・解除の方法から、ローン残債を減らす方法までを解説します。
「事故車買取のタウ」ではローン未完済の事故車でも買取ができるケースがあります。
お値段の確認だけでも大丈夫ですので、下記よりお気軽にお問い合わせください。
岩淵 俊
中古車仕入業に20年以上携わり。これまでに10,000台を超える事故車・故障車の査定を担当。 趣味で古い車を所有し、整備や修理を行うなど、車に対する深い理解と実践的な経験も豊富。 長年の現場経験で培った確かな査定力と幅広い車両知識を活かし、愛車を納得して手放せるよう車に関する正しい情報と実践的なアドバイスをわかりやすく発信。 ...続きを読む
事故で全損|ローンが残ったままの車は廃車にできる?
前述したように「ローンが残ったままの車」を廃車・売却する場合は、依頼者本人が車の所有権を持っている必要があります。
所有権がローン会社やディーラーである場合は、廃車手続きができません。
| 自分名義 | ローン会社名義 |
| ローン返済中でも自由に廃車可能(※廃車後も返済する必要はある) | ローン完済後に所有権解除を行うと廃車可能 |
車をローンで購入した場合、基本的には完済した後にローン会社に所有権留保の解除を申し出て、名義人を変更します。
しかしながら、銀行系ローン(マイカーローン)の場合は、初めから所有権があなたになっている可能性があり、名義人を変更することなく自由に売買ができます。
なお、廃車にして車が手元にない状態でも完済するまで返済自体は続きます。
廃車を申し込む前に一度所有者を確認しましょう。
もし、所有権が誰にあるのか分からない場合は、車検証で確認できますので、次に紹介する「所有権を確認・解除する方法」をご覧ください。
また、ローン会社によっては、事故で損傷が激しく乗り続けられないと認められた場合に、解体を条件として完済前の所有権解除をしてもらえる可能性があります。
その際、事故の状況がわかる調書の提出を求められることがあります。
廃車にしなければ自動車税を払い続けることになるので、事故で車が大きく損傷した場合には早めにローン会社に相談しましょう。
所有権を確認・解除する方法
この章では、車の売買時に重要な「所有者の確認方法」と「所有権を解除する方法」を紹介します。
所有権はローンを完済すると自動的に切り替わるわけではないので、所有権解除の方法は知っておくと良いでしょう。
所有権は車検証で確認できる
所有権を誰が持っているのかは車検証の所有者の氏名または名称という欄で確認できます。
ローンを組んでいる場合は、ローン会社やディーラーの名前になっています。

一方、普通車は2023年1月4日から、軽自動車は2024年1月から交付されている電子車検証では、使用者の氏名は記載されるものの所有者の氏名は記載されていません。
下記の画像のように車検証についているICタグを読み込むことで所有者が分かります。

ICチップは汎用のICカードリーダや読み取り機能付きスマートフォンがあれば、かざすだけで確認できます。
また車検証閲覧アプリでも所有者を見ることができます。
アプリのインストールは国土交通省のサイトから行えます。
アプリであればどこからでも閲覧可能になるので、非常に便利ですよ。
なお、電子車検証と一緒に交付される「自動車検査証記録事項」でも、所有者を確認できます。
所有権を解除する4STEP
ここからはローンを完済したことを前提として所有権を解除する方法をご紹介します。
残債が多く一括返済ができない場合は、次の章で紹介する「保険金の使用」や「ローン組替サービスの利用」を検討しましょう。
所有権解除は以下のような手順で行います。
- ローン会社に所有権留保の解除を申請する
- 必要書類を準備する
- ローン会社から所有権解除書類を受け取る
- 運輸支局や軽自動車検査協会で車検証の名義を変更する
ローンを完済すると、ローン会社から完済を証明する「完済証明書」が発行され、1週間~10日程度で自宅に郵送されます。
完済証明書が届いたらローン会社に所有権留保の解除申請を行うことを自分から連絡しましょう。
※書類の名称はローン会社によって異なり、「契約終了のご案内」や「契約書終了のお知らせ」などと呼ばれることもあります。
所有権解除に必要な書類は以下のとおりです。(会社によって異なる可能性はあります。)
- 車検証
- 完済証明書
- 自動車税納税証明書
- 所有権解除依頼書
- 印鑑証明書
なお、印鑑証明書と車検証の記載情報が異なる場合は、住民票や戸籍附票の提出が必要です。
申請してから所有権解除書類が手元に届くまでには10日~2週間程度かかります。
ローンを完済してもすぐに売却できるとは限らないため、注意しましょう。
※完済証明書や所有権解除が届くまでの日数、申請に必要な書類はローン会社などによって異なります。
名義変更に必要な書類がすべて揃った後は、運輸支局や軽自動車検査協会で手続きを行います。
ただし運輸支局などの受付は平日の8時45分~11時45分、13時~16時が一般的です(土日祝日・年末年始は閉庁)。
軽自動車検査協会も含め、事務所によって受付時間が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
日中仕事で忙しい方や手続きが面倒な方は、ディーラーや行政書士などに依頼する方法もあります。
費用は5,000~20,000円前後が目安です。
なお、タウでは事故車の買取を行っており、所有権解除の手続きが必要な場合は、無料でご対応させていただきます。
ぜひお気軽にご相談ください。
ローンの残債を減らす2つの方法
所有権解除の方法をご説明してきましたが、残債があり手続きができない方もいらっしゃるかもしれません。
ここからは、ローンの残債を減らす方法を2つご紹介します。
※使用できるかは状況により異なります。
ローンの残債を減らす方法と対象者は以下の通りになります。
| ローン残債を減らす方法 | 対象 |
| 対物賠償・車両保険を使用する | 事故に遭って保険を利用できる人 |
| ローン組替サービスを使用する | ローン会社の審査に通った人 |
どのように利用するかなど詳しく説明していきます。
対物賠償・車両保険を使用する
ローン残りがある車を事故で損傷した場合、ローン返済費用に保険金を充てて残債を減らす方法があります。
受け取れる保険金は単独事故か相手がいる事故かで異なりますので、下記の表をご確認ください。
| 保険の内容 | 対象 |
| 相手の対物賠償 | 事故の被害者になった場合 |
|---|---|
| 車両保険 | 車両保険に加入しており、自損事故・相手から賠償を受けられない場合 |
ではそれぞれ事故のケースに分けて詳しく解説いたします。
単独事故の場合
単独事故の場合は、任意の「車両保険」に加入していれば、保険金をローン残債に充てることができます。
ただし、車両保険は支払限度額が定められているので、必ずしも完済できるとは限りません。
保険金の支払い限度額は、契約時に設定した車両保険金額です。
車両保険金額は、契約時点であなたの車と年式や走行距離などの条件が近く、事故をしていない車を中古車として購入する場合の価格(時価額)を参考に設定されます。
そのため、修理費用が100万円でも、車両保険金額が50万円なら支払いは50万円までです。
保険を使用する場合は、等級が下がり、次年度の車両保険の支払額が高くなることを留意しておきましょう。
なお、自賠責保険は人身事故の被害者への損害賠償を補償する強制保険であるため、任意保険に加入していない方は、ローンの残債に保険金を充てることはできません。
相手がいる事故の場合
あなたが事故の被害者であり、相手が任意保険に加入している場合は、相手方に車両損害の賠償を請求できます。
相手が任意保険に加入している場合は、対物賠償保険から支払われるのが一般的です。
対物賠償保険は、あなたのお車の時価額に相当する金額が支払われます。
仮にそれ以上の損害額が出たとしても、時価額を超える金額を負担する義務は相手側にないので、請求することは難しいでしょう。
なお、過失割合が10対0でも、受け取れるのは時価額が上限です。
交通事故で受け取れる保険金と賠償金について詳しくは下記の記事をご確認ください。

また、相手が任意保険に加入しておらず支払い能力も見込めない場合は、損害費用を受け取ることができないので、自己負担するしかありません。
保険金を使用せず、ローンの残りを減らしたい場合は、次にご紹介するローン組替サービスの利用をご検討ください。
ローン組替サービスを利用する
なるべく早く事故車を売却したい方は、売却額でローンを軽減できる「ローン組替サービス」がおすすめです。
ローン組替サービスとは、廃車にする車の買取金額をローンの残債が上回る場合に、超過額を融資企業が立替するサービスです。
例えば、残債額が150万円だった場合は下記の画像のようになります。

画像のように買取金額がローンの残債を下回った場合、事故車を売ったお金をローンの返済に充てて、残りのローンを組替えできます。
以下は弊社のローン組替サービスをご利用になられたお客様の声の一部です。
タウさんは動かなくなった車を買取してくれて、残ったローンも組み直ししてくれました。おかげで次の車も無理なく購入できました。』
※個人の感想です。査定額は車両の状態により異なります。
また、事故車買取のタウでは、故障の程度が大きい車でも、パーツや資源として査定額がつく場合があります。
事故をしてローンだけが残ってしまうという場合には、一度タウにお問い合わせください。
どのくらいローンの残債を減らせるのか無料でご相談いただけます。
事故で保険を使用する時の注意点
事故で保険を使用する時は注意点が2点あります。
- 車の時価額を超えた保険の請求はできない(※車両新価特約や車両全損時修理特約などが適用される場合を除く)
- 自身の保険を使用する場合は次年度の保険料が上がる
また、ローン会社が所有者になっている車で事故にあった場合は、保険会社だけでなくローン会社にも早めに連絡しましょう。
契約によっては、事故や全損をローン会社に知らせる必要があります。
全損で車両保険金が支払われる場合、保険金の受け取りは原則として契約者ですが、ローン会社が所有者のときは、保険金を残債の精算に充てるよう求められることがあります。
受け取り先や精算の方法は、保険会社とローン会社に確認しましょう。
補償額は車の時価額で決まる
事故で車が損傷した場合、時価額を超えた保険金の請求はできません。
例えば、修理費用が100万円として時価額が50万円であった場合、50万円までしか請求することができません。
また、もらい事故や10対0の事故のような加害者が100%の割合で過失があったとしても、時価額を超えた請求はできません。
特に自分の過失が0の場合は、事故の加害者にローンの残債を全て請求したい気持ちも分かりますが、保険を使用するときは必ず時価額という上限がついてきます。
時価額については下記の記事をご確認ください。

自身の保険を使用する場合は次年度の保険料が上がる
車両保険など自身の保険を使用するときは次年度の保険料に注意しましょう。
保険は使用することで等級が下がり、保険料が上がってしまいます。
以下では現在9等級で保険料が5万円の場合に3等級下がる事故を起こした場合の保険料を紹介します。
▼保険を使用した場合(引用:保険を使うと、どれくらい保険料が高くなるの?/ソニー損保)
| 支払い年 | 等級 | 保険料 |
| 今年 | 9等級 | 50,000円 |
| 次年度 | 事故あり6等級 | 78,000円 |
| 2年後 | 事故あり7等級 | 77,000円 |
| 3年後 | 事故あり8等級 | 76,000円 |
| 合計 |
281,000円 | |
|---|---|---|
保険を使用した場合3等級下がるので、翌年の保険料は現在お支払されている金額よりも3万円ほど高くなります。
また、事故ありと事故なしでも金額が異なるので、3年後も「事故あり8等級」として保険料7万6,000円を支払う必要があります。
無事故の9等級に戻り、保険料が5万円になるのは4年後です。
では保険を使用しなかった場合はどうなるでしょうか。
▼保険を使用しなかった場合(引用:保険を使うと、どれくらい保険料が高くなるの?/ソニー損保)
| 支払い年 | 等級 | 保険料 |
| 今年 | 9等級 | 50,000円 |
| 次年度 | 無事故10等級 | 46,000円 |
| 2年後 | 無事故11等級 | 45,000円 |
| 3年後 | 無事故12等級 | 44,000円 |
| 合計 |
185,000円 | |
|---|---|---|
保険は等級が上がると保険料が下がるので、保険を使用した場合と保険を使用していない場合では、3年後に支払う保険料は約1.7倍の差がつきます。
ですので、保険を使うかどうかは次年度からの保険料を確認してから判断するのがおすすめです。
まとめ
今回はローン返済中の車で事故にあった場合、廃車できるのかご説明いたしました。
結論としては、所有権がローン会社にある場合は、原則としてローン完済後に廃車・売却が可能です。
ただし、事故状況によっては完済前に所有権解除が認められる場合もあります。
マイカーローンなど所有権が自分の場合は、ローン返済中でも廃車は可能です。
ただし、所有者が誰であっても、廃車・売却してもローンの返済義務は残ります。
ローンの残債が多く、一括で返済することが難しい場合や早く事故車を処分したい場合は、車両保険やローン組替サービスを利用してみるのもいいでしょう。
タウは事故車の買取を専門としており、世界120か国以上の販路を活かして大きく損傷している車でも高価買取が期待できます。
また弊社ではローン組替サービスも行っております。
ローン残りがある車や完済した車をどこへ廃車にするか迷ったときは、事故車買取の【タウ】にお任せください。
岩淵 俊
中古車仕入業に20年以上携わり。これまでに10,000台を超える事故車・故障車の査定を担当。 趣味で古い車を所有し、整備や修理を行うなど、車に対する深い理解と実践的な経験も豊富。 長年の現場経験で培った確かな査定力と幅広い車両知識を活かし、愛車を納得して手放せるよう車に関する正しい情報と実践的なアドバイスをわかりやすく発信。
