車が突然動かなくなり、途方に暮れていませんか?
「キーを回してもエンジンがかからない…」「メーターが点灯しない」
そんな緊急事態だからこそ、一度落ち着いて車の状態を確認することが大切です。
実は、車が動かない場合5つのポイントをチェックするだけですぐに解決できる可能性があります。
当記事では、以下の内容について網羅的に解説します。
記事を読むことで車が動かなくなった原因がわかり、適切な対処を行えるようになりますよ。
車が動かなくて困っている方は、慌てて修理や廃車を決める前に、ぜひ参考にしてください。
岩淵 俊
中古車仕入業に20年以上携わり。これまでに10,000台を超える事故車・故障車の査定を担当。 趣味で古い車を所有し、整備や修理を行うなど、車に対する深い理解と実践的な経験も豊富。 長年の現場経験で培った確かな査定力と幅広い車両知識を活かし、愛車を納得して手放せるよう車に関する正しい情報と実践的なアドバイスをわかりやすく発信。 ...続きを読む
車が動かないときに確認すべき5つのチェック項目
車が動かないときは、故障を疑う前にまずは下記5つのポイントを確認しましょう。
これらは故障ではなく、操作ミスや確認不足によってエンジンがかからない代表的な原因です。
5つの項目を確認しても解決しない場合は、バッテリー上がりやエンジンなど駆動系部品の故障が考えられます。
それぞれの詳細や対処法については、以下で詳しく解説します。
ガソリンの残量があるか
まず確認したいのが、ガソリンの残量です。
ガソリンは車を動かすのに必要不可欠です。
ガソリンがエンジン内部で燃焼することで動力を生み出しています。
そのため、ガソリンが不足するとエンジンがかからず、車を動かせなくなります。
ガソリンの残量は、以下の2つで確認できます。
| 確認方法 | 内容 |
| ガソリンメーター | 残量をゲージで表示 |
| 燃料残量警告灯(エンプティランプ) | 残量が規定値を下回ると点灯 |
これらは、運転席のメーターパネルで確認できます。
警告灯が点灯している場合は、速やかに近くのガソリンスタンドで補充しましょう。
近くにガソリンスタンドがないという方は、ロードサービスを依頼するのがおすすめです。
ロードサービスの詳細については、後ほど詳しく解説します。
「P」レンジにギアが入っているか
ガソリンの残量に問題がない場合は、ギアの位置を確認しましょう。
AT車はギアがPレンジまたはNレンジに入っていないと、エンジンが始動しない仕組みになっています。
まずはPレンジに入っているかを確認し、なっていない場合はPレンジに切り替えてエンジンの始動を試みてください。
それでもかからない場合は、サイドブレーキをかけた上でNレンジに切り替えて試してみましょう。
停車位置が坂道の場合、Nレンジにすると車が動き出す危険があるので、サイドブレーキは必ず引いておくことを覚えておきましょう。
センサーが不具合のまま走行するのは非常に危険であるため、なるべく早くプロの点検を受けるようにしましょう。
Nレンジにしても動かない場合は、ギア以外の場所に原因があると考えられるため、以降の方法を試してみてください。
ブレーキやクラッチをしっかりと踏み込めているか
最近のAT車は、安全のためフットブレーキを踏まないとスタートスイッチを押しても、エンジンが始動しない仕組みになっています。
フットブレーキを踏み込む力が弱いと、車がブレーキを踏まれていないと判断して、エンジンがかからないことがあります。
十分に踏み込んでエンジンをかけるようにしてください。
なお、同じ車種でも年式・グレード・スマートキーの有無によって始動方法は異なります。
たとえば、トヨタのヴィッツ、日産のマーチ、ダイハツのミラなどの一部の年式では、フットブレーキを踏まなくてもキーを差し込んだら、エンジンが始動する車があります。
ブレーキを踏まずに始動できる車種であっても、安全のためにギアがPレンジに入っていることを確認し、ブレーキを踏んだ状態でエンジンをかけるのがおすすめです。
また、マニュアル車の場合は、フットブレーキだけではなく、クラッチペダルも十分に踏み込めているか確認しましょう。
ハンドルロックがかかっていないか
ハンドルロックがかかっていると、解除するまで車は動きません。
ハンドルロックとは、盗難を防止するための安全装置で、キーを抜いた状態でハンドルを回すと作動します。
作動するとハンドルが回った状態で固定されるため、下記の方法で解除する必要があります。
まず、AT車のハンドルロックの外し方です。
- シフトレバーをPレンジに入れる
- ハンドルをロックがかかっていない方向(右または左)に回す
- 2の状態で、ブレーキペダルを踏みながらエンジンスタートスイッチを押す
なお、鍵を差し込んでエンジンをかける車の場合は、ハンドルを回した状態で鍵も回しましょう。

続いて、MT車のハンドルロックの外し方です。
- シフトレバーをNレンジに入れる
- クラッチペダルとブレーキペダルを同時に踏み込む
- ハンドルをロックがかかっていない方向に回しながらエンジンをかける
MT車の場合、クラッチを完全に踏み込んでいないと、ハンドルロックが外れてもエンジンがかからない安全装置(クラッチスタートシステム)が働くため注意してください。
車のハンドルロックは、ふとした瞬間に無意識でかけてしまいがちな機能です。
いざという時慌てないようにするためにも、しっかりと解除方法を覚えておくのがおすすめです。
スマートキーの電池があるか
スマートキーの電池が切れていると、車がキーを認識できずエンジンがかからないことがあります。
とくにキーレスタイプの車は、電池切れが原因で突然エンジンを始動できなくなるケースがあり注意が必要です。
鍵の電池切れの疑いがある場合は、スマートキーをスタートスイッチに近づけて、エンジンがかかるか試してみましょう。
車が動かない(エンジンがかからない)7つの原因
さきほどの5つのチェック項目を確認しても車が動かない場合は、駆動系の主要部品自体の不具合または故障している可能性があります。
中には100万円以上の修理費用がかかるケースもあるため、原因を早めに見極めることが大切です。
ここでは、車が動かない深刻な原因と故障していた場合の修理費用についてご紹介します。
| 原因 | 修理費用 |
| バッテリー上がり | 3,000円前後 |
|---|---|
| キースイッチ(イグニッションスイッチ)の接点の不良 | 8,000円前後 |
| ヒューズ切れ | 1,000円~2,000円 |
| セルモーターの故障 | 30,000円前後 |
| エンジンの故障 | 2,000円〜1,000,000円※作業内容により変動 |
| ダイナモ(オルタネーター)の不具合 | 50,000~100,000円 |
| 寒さの影響 | 0円 |
それぞれの項目について詳しく解説します。
バッテリー上がり
車が突然動かなくなった場合、もっとも多い原因のひとつがバッテリー上がりです。
バッテリー上がりとは、バッテリーに蓄えられている電気が減り、エンジンがかからなくなる状態のことです。
車が動かなくなる原因として、一番割合を多く占めます。
バッテリー上がりが起こる主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 室内の電気やヘッドライトをつけっぱなしにしていた
- キーがOFFになっていなかった
- 長い間車に乗っていなかった
バッテリー上がりの主な対処法としては、以下の2つが挙げられます。
- ブースターケーブルをほかの車につなぐ
- ジャンプスターターを使う
ブースターケーブルをほかの車につなぐ
バッテリー上がりを個人で解消する方法として、ブースターケーブルを使ってほかの車から電力を分けてもらう方法があります。
この方法をジャンピングスタートといい、周囲に協力してくれる車がある場合に有効です。
ブースターケーブルの購入価格は、1,000〜2,000円です。
ジャンプスターターを使う
周囲に電力を分けれる車がない場合は、ジャンプスターターの利用がおすすめです。
ジャンプスターターとは、バッテリーが上がった車に一時的に電力を分け与えてエンジンを動かせるようにするアイテムのことです。
ジャンプスターターは、通販サイトやカー用品店などで3,000〜10,000円で購入できます。
ただし、ジャンプスターターで復旧してもバッテリー自体が劣化している場合は、早めに点検や交換を行いましょう。
バッテリー上がりの対処法について詳しくはこちらの記事で解説しています。

キースイッチ(イグニッションスイッチ)の接点の不良
キーを回しても反応がない場合、キースイッチやイグニッションスイッチの接点不良が原因の可能性があります。
キースイッチとは、エンジンキーを差し込むために用意された錠のことです。
キーをひねってキースイッチを解錠すると、セルモーターが回りエンジンが点火します。
このとき、キースイッチやイグニッションスイッチの接点に不具合があると、セルモーターに電気が伝わらずエンジンを始動できません。
キースイッチの交換費用は、およそ8,000円前後です。
ヒューズ切れ
ヒューズが切れると、エンジン始動に必要な電気が流れず、車が動かなくなることがあります。
ヒューズは電気回路を保護する部品で、過剰な電流が流れたときに回路が発火しないように電気回路を遮断する役割があります。
専門知識のない素人の場合、ヒューズを交換するのは困難です。
安全に交換するためにも、専門業者に点検や修理を依頼するのがおすすめです。
ヒューズの交換費用は、1,000円〜2,000円です。
セルモーターの故障
セルモーターが故障すると、エンジンを始動させるための回転が起こらず、車を動かせなくなります。
セルモーターとは、エンジンを始動させるためのモーターのことです。
キーを回してもセルが回らない、または回転が弱い場合は、セルモーターの不具合が疑われます。
セルモーターの故障はその場で修理できないので、ロードサービスを呼んで整備工場まで搬送してもらいましょう。
セルモーターの交換費用は、30,000円前後です。
エンジンの故障
車が動かない原因として、エンジン本体の故障も考えられます。
エンジンが壊れる主な原因は、ラジエーター(エンジンを冷やす装置)が故障したことによるオーバーヒートです。
オーバーヒートによってエンジンの温度が上昇すると、焼き付いて壊れてしまいます。
ラジエーターの修理にかかる費用は、30,000〜80,000円です。
ラジエーターに問題がない場合は、オイル漏れを起こしている可能性もあります。
オイル漏れとは、エンジンオイル(エンジン内を巡回しているオイル)が漏れる現象のことです。
オイル漏れが原因の場合は、2,000円〜6,000円で修理できます。
エンジンオイルの購入をお考えの方は、カーケア用品を販売している「ヨロスト。」をチェックしてみてください。
洗車グッズなども販売されているので、この機にお車のケアをしてみてはいかがでしょうか。
なおエンジンの状態によっては、新たなエンジンに載せ替えねばならないケースもあります。
載せ替えが必要な場合は、100万〜150万円という高額な費用が発生するためご注意ください。
エンジンの故障の修理に関しては下記の記事をご参照ください。

ダイナモ(オルタネーター)の不具合
ダイナモ(オルタネーター)に不具合があると、バッテリーを充電できず車が動かなくなることがあります。
ダイナモ(オルタネーター)とは、車のバッテリーを充電するための発電機のことです。
ダイナモが壊れてしまった場合、車は電気を発電できず、バッテリー上がりを起こして、動かなくなります。
バッテリーを交換してもすぐに上がる場合は、ダイナモの故障を疑い、整備工場で点検してもらいましょう。
ダイナモの修理費用は、5〜10万円です。
寒さの影響
寒い時期はバッテリーの電気を貯めておく力が低下し、エンジンがかかりにくくなることがあります。
特に気温が低い朝や、長期間車を動かしていない場合は、寒さによる始動不良が起きやすくなります。
エンジンはセルモーターという部品によって始動しますが、セルモーターは電気で動いているため、電力が溜まっていないとうまくエンジンがかからなくなるのです。
寒さが原因でエンジンがかからなくなった場合は、セルモーターを5秒程度回してから止めるという動作を何度か行ってみてください。
セルモーターを回すことで、エンジンオイル(エンジン内を巡回しているオイル)がエンジンの中に行き渡り、エンジンがかかる可能性があります。
自分で解決しないならJAFや保険会社のロードサービスを使う
上記の原因と対処法を見て「自分では解決できない」と感じたら、迷わずJAFや保険会社のロードサービスを利用しましょう。
JAFは、会員であればバッテリー上がりの対処を無料で行ってもらうことが可能です。
さらに牽引も、15km以内であれば無料で対応してもらえます。
入会していない方の場合、バッテリー上がりの対処は21,700円で行ってもらえますよ。
出典:JAF
詳しく知りたい方は、契約している保険会社に確認してみてください。
以下では、JAFと大手保険会社の連絡先を紹介します。
車が動かなくなった際は、ぜひ参考にしてください。
| 業者 | 連絡先 |
| JAF | 0570-00-8139 |
| チューリッヒ | 0120-860-001 |
| ソニー損保 | 0120-101-789 |
| 三井ダイレクト損保 | 0120-638-312 |
| アクサ損害保険 | 0120-699-644 |
| SBI損害保険 | 0800-2222-581 |
| そんぽ24 | 0120-00-2446 |
道路上や出先で車が動かない場合は、二次事故を防ぐためにも早めに救援を依頼することが大切です。
動かない車の修理費用が高額なら手放す選択肢も
車が動かない理由は、操作ミスや確認不足、部品の摩耗や故障と多岐にわたります。
エンジンやダイナモのように車の駆動に関わる重要な部品の故障の場合、修理費が車の価値を上回るケースもあります。
修理費用が高すぎると感じた場合は、無理に直さず、故障車や事故車を扱う専門業者へ売却する選択肢も検討しましょう。
車の売却先としては、「ディーラー」「中古車買取業者」「事故車買取業者」の3つがあります。
ただし故障が重度な場合、販路の兼ね合いからディーラーや中古車買取業者に売っても値段がつかないケースが多いです。
お得に車を手放したい方は、事故車買取業者に売却するのがおすすめです。
事故車買取業者であれば、大きく壊れた車であっても値段をつけてもらえるケースが高まるためです。
当社、事故車買取のタウでは事故車などを専門に買取しています。
独自のノウハウやルートを生かし、故障して動かない車でも高価買取を実現しています。
なかには「中古車買取業者より30万円も高く買取ってもらえた」というお客様の声もあります。
全国47都道府県で無料の出張査定が可能なので、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
岩淵 俊
中古車仕入業に20年以上携わり。これまでに10,000台を超える事故車・故障車の査定を担当。 趣味で古い車を所有し、整備や修理を行うなど、車に対する深い理解と実践的な経験も豊富。 長年の現場経験で培った確かな査定力と幅広い車両知識を活かし、愛車を納得して手放せるよう車に関する正しい情報と実践的なアドバイスをわかりやすく発信。
