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居眠り運転による単独事故でも保険は使える?保険を最大限活用する方法

車の運転中眠気が襲ってきた経験は、ドライバーの方なら一度はあるのではないでしょうか。

しかし、実際に居眠り運転で事故を起こしてしまったら大変です。

「居眠り運転をして単独事故を起こしてしまったが、保険は適応されるの?」
「居眠り運転による事故で保険を使うメリット・デメリットがあるか知りたい・・・」

この記事をご覧になっている方は、上記のような疑問を抱えているのではないでしょうか。

結論からいうと、例外のケースはありますが、居眠り運転で単独事故を起こした時保険は使用でき、保険で補償されるケースが多いです。

当記事では、居眠り運転で単独事故を起こした後の、保険を使うかどうかの判断ポイントや保険を使うメリット・デメリットを詳しく紹介しています。

居眠り運転で単独事故を起こして、保険申請などどうすればよいのか分からない方はぜひお読みください。

小池 一敏

事故車買取に携わって20年以上の経験を持ち、損害車や故障車に関する知識が豊富。 幼少期からの車好きが高じて、中古車販売店や大手カー用品店、ガソリンスタンドなどに従事し、 車の知見も深い。その経験を活かし、お得な売却術や修理・乗り換え方法など車に関する幅広いコラムの監修をしている。 ...続きを読む

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目次

居眠り運転で単独事故を起こしたとき保険は使える?

居眠り運転で単独事故を起こしたとき、ほとんどの場合で保険を使うことができます。

ただどんな状況でも保険が使えるわけではなく、保険の内容や事故の経緯によって「補償対象外」と判断されるケースもあります。

この章では、居眠り運転で単独事故を起こした時、保険を使えるケースと使えないケースを紹介します。

  • 自動車保険に入っていれば補償されるケースが多い
  • 補償対象外となるケースに注意が必要

自動車保険に入っていれば補償されるケースが多い

自動車保険に入っていれば居眠り運転で事故を起こしても補償されるケースが多いです。

保険の多くは「過失による事故」も補償対象であり、居眠り運転は過失とみなされるため、原則として補償されます。

主に下記の3つの保険が使用可能です。

保険 補償対象 保険金の支払額
人身傷害保険 契約者本人と家族 実際の損害額

※保険金額が上限

搭乗者保険 契約車両に乗っている人 あらかじめ決められた金額
車両保険 契約車両 車両保険金額まで

「人身傷害保険」「搭乗者傷害保険」に加入していれば、ご自身や搭乗者のけがに対する補償を受けられます。

また、「車両保険」に加入している場合は、ご自身の車の修理費用なども補償の対象となります。

これらの保険は、事故の原因が運転者自身の過失であっても、通常は補償されるような条件であることが多いことから、保険による対応が可能です。

次に、居眠り運転での単独事故で保険の補償対象外のケースを解説します。

補償対象外となるケースに注意が必要

居眠り運転で単独事故を起こしたときに、保険の補償対象外となるケースは下記の通りです。

  • 飲酒や薬の影響があった場合
  • 明らかな過労状態での運転(過労運転)
  • 任意保険に未加入で自賠責保険のみ加入している場合

医師から運転を避けるように指導されていたり、事故時にアルコールが体内に残っていた場合などは、保険が適用されない可能性があります。

同様に過労状態での運転も保険補償対象外であり、過労運転は道路交通法において禁止されています。

道路交通法 第66条過労運転の禁止
何人も、前条第一項に規定する場合のほか、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。
出典:道路交通法

「過労、病気、薬物の影響の理由で正常な運転ができない」状態であると判断されないように、運転前には十分気を付けましょう。

また、任意保険に未加入で自賠責保険のみ加入している場合も補償の対象外です。

自賠責保険とは、「交通事故を起こした人(加害者)から被害者への損害賠償の補填」を目的とした保険制度です。

そのため、被害者がいない単独事故に対して自賠責保険からの補償を受けとることはできません。

「車が事故でへこんでしまい大規模な修理が必要になったけど、修理して乗るか手放すべきか悩む・・・」

上記のようにお悩みの方は一度事故車買取のタウにご相談ください。

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居眠り運転の単独事故で保険を使うべきかどうかの判断のポイント

保険を使うべきかどうかは、以下の2つのポイントで考えましょう。

  • 修理費用と自己負担額の比較
  • 保険使用による保険料の変化

まずは、居眠り運転の単独事故で保険を使うべきかどうかの判断のポイント1つ目は、修理費用と自己負担額の比較です。

保険を使うことで、実際にどれくらい自己負担額が軽減されるのか、以下のようなケースで比較してみます。

バンパー交換 8万円 5万円 3万円
エアバッグとその他部品交換 80万円 10万円 70万円
修理内容 修理全体の費用 自己負担額(免責金額) 保険で補償される金額

保険の等級によって保険料は変動しますが、実際に保険を使った場合と使わなかった場合で、将来的な支払い金額にどのような差が出るのかの一例です。

保険を使う場合 保険を使わない場合
事故年 15等級 39,000円 15等級 39,000円
1年後 12等級 66,000円 16等級 39,000円
2年後 13等級 65,000円 17等級 37,000円
3年後 14等級 64,000円 18等級 37,000円
合計 234,000円 152,000円

参考:SBI損保

保険を使うか使わないかで翌年からの保険料は大幅に変わります。

こうした計算は保険のホームページでシミュレーションを出すことができます。

そのシミュレーション結果をもとに保険を使うのか使わないのか決めるのがおすすめです。

居眠り運転で単独事故発生から保険申請までの流れ

この章では、居眠り運転による単独事故が発生したときに、どのような流れで対応すればよいのかを、初心者にもわかりやすく順を追って解説します。

居眠り運転で単独事故を起こしてしまったとしても、下記の手順に沿ってまずは落ち着いて行動することが大切です。

▼事故発生から保険申請までの流れ

1.負傷者の救護を行う(同乗者がいた場合)

まずは、ケガをした人がいないか確認します。

同乗者がいる場合は、「どこか痛くないですか?」と声をかけて意識を確認してください。

もし意識がなければ、心臓マッサージや119番通報など、できる範囲の救命措置を行いましょう。

2.車を移動させる

事故現場が交通の妨げになる場所であれば、車を安全な場所へ移動させます。

ただし、ケガ人の状態によっては救護が優先です。周囲が危険であれば、まずは自分や負傷者の安全を確保してください。

3.警察へ連絡する

事故の大小に関わらず、必ず警察に通報しましょう。

たとえ、単独事故であっても警察への連絡を怠れば、報告義務違反として処罰の対象になる可能性があります。

そのため、警察への報告は必ずしましょう。

通報後は、警察の指示に従って現場でのやりとりを行います。

4.保険会社に連絡する

警察への通報が終わったら、保険会社に事故の報告をします。

「事故の状況」「ケガの有無」などを簡単に伝えましょう。

詳しい事故後の流れと対応手順を知りたい方は下記の記事をご覧ください。

被害者・加害者別で示談までの流れを紹介しています。

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居眠り運転による罰則と違反点数

居眠り運転によって事故を引き起こした場合、下記の罰則が課されます。

  • 安全運転義務違反
  • 過労運転(必ず課されるわけではない)

それぞれの違反点数とその他罰金の内容を詳しく解説します。

安全運転義務違反

居眠り運転は「安全運転義務違反(道路交通法70条)」に該当し、違反点数は2点です。

反則金は大型車が12,000円、普通自動車が9,000円、二輪車が7,000円、原付が6,000円となっています。

加えて、事故による損害が大きければ刑事責任や刑事罰など重い罰則が課される可能性もあります。

過労運転

過労運転は道路交通法第66条で定められた法律で、違反した場合以下の罰則が課されます。

  • 違反点数:25点
  • 行政処分:免許取り消し
  • 刑事罰:3年以下の懲役または50万円以下の罰金

そもそも過労運転とは、過労、病気、薬物の影響、その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転する行為を指しています。

例えば、勤務状況や過密スケジュールの中で休憩を取らずに運転していた場合、「過労運転」と判断され、より重い処分となることもあります。

また、病気が原因で運転してしまった場合も「過労運転」と判断されてしまうため、注意が必要です。

過労で居眠りしたと判断されたケースでは、病気そのものによる損害は自動車保険では補償を受けることができないため注意が必要です。

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居眠り運転の防止方法4選

運転中の眠気は重大な事故を引き起こすリスクがあり、特に長時間の運転や、睡眠不足の状態での移動は、判断力や反応速度の低下を招き大きな事故につながる危険があります。

こうした居眠り運転を防ぐには、日ごろの疲れをためない工夫や、眠くなったときの早めの対処が大切です。

この章では、居眠り運転を防ぐために今すぐできる居眠り防止方法を4つ紹介します。

  • カフェインを摂取する
  • 15~20分の仮眠をとる
  • 音楽を聞く
  • 長時間運転は休憩を挟む

カフェインを摂取する

手軽にできる眠気対策として、カフェインの摂取が挙げられます。

コーヒーやエナジードリンクなどに含まれるカフェインには、眠気を引き起こす物質の働きを一時的に抑える作用があり、摂取してからおよそ15〜30分ほどで効果が表れるとされています。

ちょっとした休憩時間に、コーヒーやお茶などカフェイン入りの飲み物を取り入れてみると、眠気対策として効果的です。

15分~20分の仮眠をとる

眠気を感じたときは、短時間の仮眠をとるのも効果的です。

特に15〜20分程度の短時間仮眠は、眠気を軽減し、集中力を回復させるのに有効だとされています。

NASAの実験でも、短い仮眠によって作業効率や覚醒レベルが向上することが示されています。

どうしても眠気が抜けないときは、無理に運転を続けるのではなく、安全な場所で短く仮眠をとることがおすすめです。

音楽を聴く

眠気を感じたときは、音楽を流すのも有効です。

テンポの速い曲やリズム感のある音楽は、意識をはっきりさせる効果が期待できるため、運転中の気分転換として取り入れてみるとよいでしょう。

また、窓を開けて外の空気を取り入れるのも有効です。

音楽とあわせて行うことで、より効果的なリフレッシュにつながるのでおすすめです。

長時間運転は休憩を挟む

一般的に2時間を目安に1回、15〜20分程度の休憩を取ることが推奨されています。

これは、長時間にわたる運転が集中力や判断力を低下させ、事故リスクを高めることがわかっているためです。

JAFなどでも「2時間に1回の休憩」が推奨されています。

実際、サービスエリアの間隔もこれを基に設計されており、科学的にも長時間運転は集中力や判断力の低下につながるとされています。

事故を防ぐためにも、2時間に1回・15〜20分程度の休憩をとることが大切です。

居眠り運転で単独事故を起こしたときのよくある質問

ここでは、居眠り運転で単独事故を起こしたときのよくある疑問について解説します。

事故後に警察に報告をしなかったらどうなりますか?

事故後に警察に報告をしなかった場合、報告を怠ったと判断され、道路交通法違反となる可能性があります。

違反点数の加算や罰金、さらには免許停止処分を受けるおそれもあります。

大きな被害がなくても、まずは警察に報告することが大切です。

単独事故(自損事故)を起こして、どのように報告や事故後の対処をするか知りたい方は下記の記事をご覧ください。

この記事を読めば自損事故を起こした場合に事故を起こしたときにどうするべきか、何の保険を使えば良いのか理解できるようになります。

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自動車保険に入っていなかった場合はどうすればよい?

自動車保険に入っていなかった場合、車両の修理費の補償はなくすべて自己負担で払う必要があります。

保険会社による補償がないため、経済的な負担が非常に大きくなることは避けられません。

まとめ

居眠り運転による単独事故でも、多くのケースで自動車保険の適用は可能です。

ただし、飲酒や過労の影響が関係していた場合は補償対象外となる可能性もあるため、契約している保険内容をしっかり確認することが重要です。

また、保険を使うかどうかは、修理費用と自己負担額のバランスや今後の保険料の変動を踏まえて慎重に判断しましょう。

そして、居眠り運転は命に関わる重大なリスクを伴います。

日々の体調管理や、こまめな休憩、眠気を感じたら無理をしないといった居眠り防止策を意識して事故を予防しましょう。

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