
この記事では、あおり運転で被害に遭った事故車を修理して売却する場合、査定額にどのような影響があるのか。そして高く売れる車種やその買取相場について解説します。
ニュースで取り上げられることが多くなった“あおり運転”。日常的に車に乗る人であれば、一度はヒヤッとした経験があったり、実際にあおられている車を見たことがあったりする人もいるのではないでしょうか。あおり運転は道路交通法違反に該当するれっきとした犯罪行為ですが、その数は後を絶ちません。また、あおり運転の被害件数が多いのは、軽自動車やコンパクトカーということをご存じでしょうか?
もくじ
8割のドライバーが危険なあおり運転の経験あり
メディアでも大きく報道されている“あおり運転”。大事故を招く恐れもあり、安全運転を心がけているドライバーからすれば、迷惑な存在だけで済む問題ではありません。後方の車が急に車間距離を詰めてきたり、クラクションを必要以上に鳴らされたり、罵声を浴びせられたりなど、実際に被害に遭った方もいらっしゃるでしょう。
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会が行った「あおり運転についてのアンケート」によると、アンケートに答えた人のうち8割の方が「あおり運転や危険な運転をされたことがある」と回答しています。普段から車に乗っている人であれば、避けては通れない経験なのかもしれません。
その一方で、あおり運転対策をしている人は半数以下に留まります。「あおり運転をしない(されない)対策として、どのようなことをしていますか?」という問いに対し、61.4%もの人が「何もしていない」と回答。あおり運転や危険運転を被った経験者は多いにも関わらず、対策までは行き届いていないのが現状です。
できることなら、あおり運転の被害は避けたいもの。そこで、あおり運転に遭わないための対策をいくつかご紹介します。
●対策①ドライブレコーダーを設置する
ドライブレコーダーを車の前後に設置すれば、あおり運転の大きな抑止力となります。撮影された映像を証拠として残せるためです。ドライブレコーダーが高くて設置できない場合は、ダミーカメラでも一定の効果があるでしょう。あおろうとしているドライバーに、「撮影されているかもしれない」と思わせることがポイントです。
もしものときに備えたいドライブレコーダー!事故時に有利になることも
●対策②ステッカーを設置する
ステッカーの設置はお金もあまりかからないため、取り入れやすい対策でしょう。「ドライブレコーダーで録画中です」といったステッカーであれば、直接的な抑止効果が期待できます。他にも、「ゆっくり走行します。お先にどうぞ」や「赤ちゃんが乗っています」といったステッカーを後方に貼ることで、相手の配慮を促すこともできます。
ステッカーはカー用品店などで1,000円前後から手に入れられます。車の見栄えを気にする方もいらっしゃるでしょうが、何かあってからでは遅いのです。気軽に導入しやすい方法で、あおり運転対策をしてみませんか?
●対策③無理な車線変更や追い越し運転はしない
無理な車線変更や追い越し運転はやめましょう。「無理に車線変更された」「追い越しされた」と思った相手が、執拗にあおってくる可能性があるからです。ただしこれは、あおり運転の被害防止だけではなく、ドライバーが守るべきマナーともいえるでしょう。あおり運転の意図がなくても、無理な車線変更は事故を招く恐れがあるため、注意が必要です。
絶対やってはいけないNG行動
あおり運転をするドライバーは、一般常識が通用しない人が多い傾向にあります。下手に刺激することを避けるため、以下のような行動は絶対に避けましょう。
・あおられたからあおり返す
「あおられたからあおり返す」のは、典型的なNG行為。通報されたときに「どちらが先にあおりはじめたのか」「どちら側に非があるのか」という点でも不利になる可能性があります。もちろん、あおり運転では収まらない大きな事故やトラブルにつながるケースも。「あおり返し」は決してやってはいけません。
・クラクションを鳴らす
クラクションは注意喚起の意味で使用しますが、あおり運転に遭った際に使用するのは避けるべきです。相手の感情を逆なでする行為に等しいため、執拗に追いかけ回されることになりかねません。
ちなみに、道路交通法ではクラクションの使用シーンを以下のように定めています。
●左右の見通しのきかない交差点
●見通しのきかない上り坂の頂上で「警笛鳴らせ」の標識がある場所
●見通しのきかない曲がり角、上り坂の頂上を通過するとき
●山間部や曲がりくねった道路の「警笛鳴らせ」の標識がある区間内で、左右の見通しのきかない交差点
つまり「法令の規定による場合」と、「危険を回避するためにやむを得ないと判断した場合」以外は、原則クラクションを鳴らしてはいけないのです。あおられた際の怒りの表現として鳴らすのは道路交通法上もNGですし、トラブルのもとにもなるので避けましょう。
狙われやすいのは軽自動車やコンパクトカーってホント!?
あおり運転は、軽自動車やコンパクトカーなど、小さめの車が被害に遭うことが多いといわれています。実際にチューリッヒ保険会社が全国のドライバー2,230人を対象に行った調査によると、あおられる車の28.8%が「軽自動車」で、次いで多かったのが「コンパクトカー/ハッチバック」(22.8%)でした。それには次のような理由が関係しています。
●理由1 軽自動車は普通自動車よりもパワーが控えめのため、スピードが出にくい
●理由2 女性ドライバーは、軽自動車やコンパクトカーなどを好む傾向がある
高齢者・初心者ドライバーなどをあえて狙って、あおり運転をしてくる悪質なドライバーがいることを意識しておきましょう。
また同調査によると、あおられる車の半数以上が白系の車であることがわかっています。さらに、逆にあおってくる車は「セダン」(33.5%)・「バン/トラック」(18.3%)といった大きめのタイプ。カラーは「ブラック」(27.8%)がもっとも多い結果でした。
もしあおり運転に遭ってしまったら?
どんなに気をつけて運転していたとしても、あおり運転に遭遇する可能性は誰にでもあります。また、あおり運転に巻き込まれてしまうことも。もし、あおり運転による事故で大切な車が被害を受けてしまったら、どうすれば良いのでしょうか?
被害を受けた車の対処方法は、「修理する」か「売却して乗り換える」の2択になるでしょう。バンパーやドアのヘコみ程度の軽い損傷であれば、修理して乗り続けられます。修理歴には残るものの、将来売却をするときの影響もほぼないでしょう。
一方で、損傷具合が激しくフレーム部分の修理が必要となる場合は、“修復歴車”となります。修復歴車は価値が大きく下がるため、通常の買取金額より30万円程度低くなります。保険金で修理代をまかなえたとしても、将来売却するとき、査定に大きく影響するので注意しましょう。
コンパクトカーは高く売れる!?販売数ランキングをチェック!
コンパクトカーは一般市場で人気が高い車種です。ここで2018年の乗用車車名別販売台数ランキングを見てみましょう。
※車の年式・距離・状態等の総合的な判断となり、金額を保障するものではありません。予めご了承ください。
販売台数トップ10のうち、1位のノートと2位のアクア、7位のフィット、9位のヴィッツ、10位のルーミーがコンパクトカーに分類される車種です。また、5位のシエンタはユーティリティコンパクトカー(1.7m前後の全高を持つ、スライドドアを装備したハイトワゴン)に分類される車種。コンパクトながらレジャーシーンにも活用できる空間が魅力で、近年急速に販売台数を伸ばしています。
コンパクトカーや軽自動車の人気が高いということは、高価買取も期待できるということ。買取業者のなかには、コンパクトカーや軽自動車の買取にとくに力を入れている業者もあります。
コンパクトカーを売却するなら一括査定が便利
事故に遭ったコンパクトカーの売却を検討するのであれば、まずは一括査定に出してみましょう。忙しくて複数の業社に査定を依頼するのが難しい人にもおすすめです。複数の業者の見積もりを一度に比較することで、おおよその相場を把握したり、お気に入りの業者を探したりできます。
一括査定の流れ
一括査定を利用する際は、以下の順番で行いましょう。それぞれ注意したいポイントをまとめています。
1.一括査定で相場を把握
買取額は、買取業者の専門性やタイミングが大きく影響するため、複数社から見積もりを取りましょう。見積もり先が1社だけの場合、適正な売却額を知ることができません。車種や年式、走行距離などの条件を指定することで、おおよその相場がわかるでしょう。相場が把握できれば、損するリスクを避けられます。
2.3社程度まで業者を絞り込む
一括査定で複数の業者から見積もりを取ったら、次はそのなかから実際に査定依頼する業者を3社程度まで絞り込みましょう。この段階では1社のみに絞るのではなく、3社程度の候補を持っておくのがおすすめです。
3.担当者の対応をチェックする
査定依頼をすると、担当者が指定の場所まで来てくれます。その際は、担当者の対応をしっかりと見極めましょう。親切な対応をしてくれるか、質問したことに丁寧に答えてくれるか──このあたりがチェックしたい項目です。担当者との相性が良ければ、今後のやり取りもストレスなくスムーズに行えるでしょう。
4.査定内容や売却の流れなどを確認
もっとも気になるのは実際の買取額。査定額が算出されたら、査定の内容を確認しましょう。その際も正直に、丁寧に答えてくれるかどうかで業者の良し悪しがわかります。また、売却の流れや必要な書類などをしっかり説明してくれる業者も、信頼できる業者といえるでしょう。
この際、強引な勧誘をしてくる業者は要注意。「即決してくれるまで帰らない」といった強引な勧誘をしてくる業者は信用してはいけません。
事故車はタウで高価買取します
コンパクトカーでも、損傷の激しい車や修復歴車、年式が古い、走行距離が長いなどの理由から、値段がつかないこともあります。
しかし、事故車を専門に扱うタウなら高価買取が可能。過去にタウで買取った事故車の車種と平均買取額を記した、以下の表を参考にしてください。
※車の年式・距離・状態等の総合的な判断となり、金額を保障するものではありません。予めご了承ください。
もちろん、上記以外のどのような状態の車であっても、タウでは対応可能です。あおり運転被害に遭い、事故車の売却を検討している方は、ぜひ一度タウまでご相談ください。